コラム
ネルソン提督の遺言
イギリスのネルソン提督をご存じでしょうか?
世界三大提督と言えば、
東郷平八郎(日)、
ホレーショ・ネルソン(英)、
ジョン・ポール・ジョーンズ(米)の3人と言われています。
日露戦争の東郷平八郎と言えば、
ご存じの人も多いのではないでしょうか?
東郷平八郎と並び称される海の名将です。
ネルソンは隻眼隻腕。
トラファルガー沖の海戦でフランス艦隊に大勝利。
ナポレオンの野望を砕いた英雄です。
正妻のほかにハミルトン夫人と大恋愛をしており、お子さんもいました。
しかしながら、トラファルガー沖の海戦で戦死。
イギリスでは、君主以外の初めて
国葬がセント・ポール大聖堂で行われました。
国民からどれほど尊敬されていたことでしょう。
提督は遺産を兄に遺贈しており、
死後、夫人と子供を扶養するよう希望していましたが
何らかの事情で希望は叶いませんでした。
夫人は借金が多く債権監獄に入れられたそうです。
自分の遺言を厳格に残しておかなかったので、
夫人や子供に苦労をかけてしまったのです。
まさか、海戦で自分が死ぬとは思っていなかったのでしょうが、
軍人なのですから、死ぬかもしれない事は予想できたはずです。
世界的な英雄であっても、自分の遺言については予想どおりにはいかなかったのでしょう。
「備えあれば憂いなし」という言葉が、胸に響きます。