コラム
空き家と終活
日本ではいま、静かに、しかし確実に「ひとりで暮らす高齢者」が増え続けています。 2024年の全世帯数5482万5千世帯のうち、65歳以上の世帯は2760万4千世帯。その中で単独世帯は903万1千世帯にのぼり、実に32.7%が高齢者の一人暮らしです。 さらに75歳以上の女性に限れば、その割合は68.5%という圧倒的な数字になります。
こうした状況の先に見えてくるのは、身寄りのない単身高齢者が亡くなった後に残される「空き家」の増加です。地域のつながりが弱まり、近隣が気づいたときには長期間放置されていた──そんなケースは今後さらに増えるでしょう。
もちろん、市区町村の行政だけでこの問題に対応するには限界があります。だからこそ、行政書士をはじめとする専門家の役割は、これからますます重要になっていくはずです。
私自身、3年間の民生委員の経験を通じて、多くの方が孤独や不安を抱えながら日々を過ごしている現実に触れてきました。 「もしものとき」に備えることは、決して特別な人だけの話ではありません。
遺言書、任意後見契約、死後事務委任契約──。 これらは、人生の最終章を安心して迎えるための“未来への準備”です。 自分の意思をきちんと残し、周囲に迷惑をかけないためにも、早めの終活をお勧めしたいと思います。
