コラム
認知症になると書けない遺言
認知症になるのは何才くらいでしょうか?
若い人は50代でもなりますし、90代でも記憶がバッチリな方もいます。
しかしながら次の表によりますと
もうじき700万人の方が認知症になることを予測しています。
当たり前の事ですが、認知症になってしまったら、遺言書を書いても有効にはならなくなってしまいます。
遺言書は莫大な財産のある人だけのものではありません。
残された配偶者や子供に、自分の死後の後始末(葬儀の方法や墓の維持や処分もあります。ペットの対応、税務署や登記の手続き、保険や銀行口座、スマホ、ネット契約の解約など)を頼むことも出来ます。
知らせておいた方が親切でしょう。スマホやネットの解約も本人以外の手続きはハードルが高くその間も利用料が発生します。
ご家族にとっては大変な負担です。
また、元気なうちに書いた遺言は、家族への最後の手紙でもあるのです。
どんな資産家や健康な方でも、突然の別れがいつやってくるのかわかりません。
一時的に認知症が改善された場合、医師二名の立ち合いのもとで遺言が認められる場合もあります。
でも、そんな心が乱れるような時に冷静な遺言を残せるでしょうか。
戦国武将の織田信長は後継者を定める前に亡くなってしまいました。
徳川家康は長生きをして、自分が元気のうちに息子の秀忠にバトンタッチをしました。
誰もが計画通りの人生であれば遺言書を書く必要はないんですけどね。